カメラネタが続きます。
現在フィルムのメインカメラは
Nikomat EL(右奥のカメラ¥500で巻き上げ不可のジャンクをゲット:2分で修理完了。他は完璧)
なんですが、天下のNikkorレンズは中古相場も結構高め。
今はNikkor S.C Auto 50/1.4しか持ってません。
で、いつも鞄に入っているのが
Nikon AF600 (¥250。w 動作完璧)
Canon FDレンズは中古相場が安いんですが、
いい状態のものがあまり無く、素人分解されたもの(売るなよぉ。)
もたまに見かけます。
広角欲しーなー。
nikkor高いなー。
とぼやいていると
かなり状態のいい FD28/2.8がT50付きで
(多分使わない、でもプリズムがFTbに使える!こうしてカメラが増えて行く...。)
出ているのを見つけたので確保。(勿論激安。)
で、FTb(後期型。画像左手前。)の出番です。
フィルムを装填する前に軽く動作チェック。
この機体は一般的に言われているような巻き上げ時の「ゴリゴリ感」も無く
至ってスムーズ。(自分でクリーニング、グリスアップ、注油したんで。)
でも、モルトが、
ん〜微妙。
「後の祭り」はいやなんで
交換しました。
準備する道具は、
(左から、柔らかい平筆を短く切ったもの。竹串を削ったもの。)
後は、
・無水アルコール
・ティッシュペーパー
・綿棒
・ボンドG17(基本的にカメラには瞬間接着剤は御法度です。)
・モルトプレーン(遮光材)あるいは、代用品。僕はフィルム室にはフェルトを使います。出来るだけモルトは避けたい。加水分解怖いです。
では、始めます。
まず、シャッター幕を痛めない為に養生します(写真でははがきを切ったもの、テープはマスキングテープがいいです。今回は見当たらなかったのでセロハンテープ。)
次に加水分解でボロボロになった古いモルトをきれいに除去します。
まずは、裏蓋とボディがかみ合う溝です。
ティッシュペーパーにアルコールをしみ込ませ、加工した竹串でコリコリ...。
一度では取れないので、何度もティッシュペーパーを交換してきれいにします。
これ結構大事です。古いモルトが残っていると新しいモルト(今回はフェルト)がきれいに収まらないし、残りカスがフィルムに付いて、「あ”ー」とかなります。
次にヒンジ部分です。
実際、フィルムに光漏れが確認された場合ほとんどがここから光が入っちゃってます。
なので慎重に、器用な人はヒンジを外さなくても交換できると思いますが、今回は取っちゃいます。張り皮を慎重に剥がすとネジが現れるので、これを外すとヒンジが本体から分離します。
*この時代のCANONの張り皮は結構頑丈に貼ってあります。無理をせず、アルコール等をしみ込ませてゆっくり剥がします。
また、FTbはQL(Quick Loading)機構が採用されていて、ボディと裏蓋は完全には分離しません。
取れました。
かなり、心配な状態ですね。
これをきれいにします。
掃除が終わったらフェルトをサイズに合わせて切ったもの(出来ればノギスで採寸しましょう)
をごく薄く添付したボンドで貼付けます。
もしボンドがはみ出したらアルコールで湿らせた綿棒で掃除しときます。
元通りにヒンジをビス留めし、張り皮を少量のボンドで貼り直します。
さっき掃除した溝に入れる新しい遮光材を切りだします。
ここでおすすめなのが、これ↓
100均で見つけました。
結構使えます。
これを使ってフェルトを細ーく切り出します。幅は機種によって多少の差がありますが
0.5~1mm位でしょうか。
色々試してみましょう。(ただ分厚すぎると閉まりづらいです。無理せずにちょうど良い抵抗感で裏蓋が閉まる厚みを見つけましょう。)
細く削った竹串(裁縫針とかもいいです)にボンドをつけて溝に少しずつ添付して行きます。
それを追うように溝に遮光材を詰めて行きます。
(美容用の注射器を使うという方法もあるのですが、管理が大変です。アセトンとか必要。経験談)
(また、遮光材には毛糸を使う方法もあります。耐久性に優れておりおすすめ。)
こんな感じです。*ボンドはごく少量!
はみ出たボンドをきれいにして完成です。
修理に出すと4000円くらいです。
自信が無い場合は無理せず、プロに任せましょう。
まぁ、慣れれば簡単です。
自分で簡単なメンテナンスが出来ると愛着がわきます。
バトー氏の言うところの「機械への愛。」ですね。
今日は高校時代の友人とBBQがあるんで早速出動です。
ではでは。